4時20分、真っ暗な港に浮かぶフェリーに乗り込む。ライトに照らされた船体は、白く輝いていた。4時30分、いつの間にか船は函館北浜ふ頭を出港していた。静かな船出ある。
朝、6時。曇り空に明かりがさしてきた。夜明けである。
ブリッジに昇ると、3人の船員がはるか向こうに目をこらしている。沖に出てしまうと、あとは自動航走になるとのこと。
めざす青森港までは、まだ2時間以上かかる。GPS装置を見ると、ちょうど津軽海峡の中間に位置していた。

「この船は、すべてが最新式だからね」とは、船長の松原廣さんである。
「今日はそうでもないけれども、天候が悪いと波が高くなって、船が揺れます。そうすると、スタビライザーが船底から左右に開いて、揺れを少なくするよううに調整するんですよ」。酔い止めをしっかりと購入してきた私には、心強い言葉である。
「あれ、見てみれ」と船長さんが指をさした。
あわてて沖を見るとアザラシが浮き沈みしている。「あんまり、この辺では見かけたことなかったけれども、今年はずいぶんいるんだ」。オットセイは、小さな群れで波間に揺れていた。海峡では、船に一生懸命に付き添ってくれるイルカも見ることができる。

船長さんと、機関室を見物することにする。エンジンなどはすべて、モニター類で遠隔管理されている。この管理室は、エンジンの轟音も届かず、随分快適である。
「二つのスクリューを二つのエンジンで動かしてるんだ。舵も二本なんだわ」。写真を撮ろうとのぞき込むと、左右の舵がそれぞれ少しずつ動いていた。「自動に微調整してるんだ。コンピューターの制御で」。
よく分からないがらも、感心しつつ、エンジンが唸る機関室を出た。
8時20分。青森港入港である。
岸壁がだんだんと近づき、しずかに接岸した。フェリーふ頭は、歩いて1分ほど。車の場合は、船から降りたらそのまま直進して道路案内板を確認すればよい。タクシー乗り場には、行き先と所要時間・料金の目安が記されていた。
今回、私は青森駅東側の多目的ビル「Auga」の取材で青森に来たのである。船を降りると、すぐにタクシーに乗り込んだ。
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海峡ライター
高山 潤(ものかき工房)
取材ブログ 函館のイカがうまい理由
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